まずはD1600のデータバックアップCDをD3200で読み込んでみたところ、音のデータはすんなり入ったのですが、テンポデータやエフェクトデータはさすがにNGのようでした。あずみーには既に新曲のD1600データを送ってしまいましたが、テンポデータが移行できないとなると、小節数でロケートできないのでこれは不便でしょう。彼には送り直しします。
次に、いちからデモを録ってみました。まずはソングの作成です。16bit/24bit、44khz/48khzの選択があります。今回は16bit/48khzと16bit/44khzの2種類で試してみましたが、私の耳では違いがわかりません。きっと24bitにしても私に違いがわからないでしょう。
私がデモテープを作る際は、まずシンセでほとんどのパートの打ち込みを済ませてから、1パートづつMTRのトラックに入れていき、最後にトータルのエフェクト・音量を調整して仕上げます。シンセで打ち込んだもので完成でも良いのですが、そうするとシンセの音色毎にかけるエフェクトの数が限られてしまいます。この1パートづつ録る際に重要なのが、MTRとの同期です。D3200でまずテンポトラックの枠組みを組み立ててから、MTRをマスタ-シンセをスレーブにして同期をとります。リタルダンドなどテンポが動く場合は、音を録る前にシンセをマスタにして、テンポだけ先にD3200に記録します。今回試してみましたが、曲の途中からリタルダンドの部分のみ記録しようとすると、なぜかD3200側が動いてくれませんでした。仕方がないので、曲の頭からテンポ記録を試したところうまくできました。なんでだろ~♪(古…)
さらに、カセットテープで残っている古い音源を取り込んでCDに焼く、ということをやってみました。一度すべての曲を一度に取り込み、ノーマライズをかけ、ノイズ除去のエフェクトを試し、さらに曲の間にマークを付けてからCDプロジェクトでCDに焼く、というプロセスです。ノイズ除去のエフェクトは、小さな観客の拍手音などで変な音になったりしますが、それ以外はそれなりにノイズを消すことができるので、ちょっとびっくりです。さすが21世紀のMTRは違います!曲間はマークを付けるだけですむ、というところはD1600ではできなかった芸当です。今後ライブ音源をCDに落とす際、楽できそうです。
ということで一通り試してみましたが、ずいぶんD1600より進化した印象をもちました。これまでなじんでいたタッチパネルがない、というのが一番の心配でしたが、16本のマトリクスノブはそれを補って余りあるほどの利便性を提供してくれます。アルバムCDプロジェクトはCD制作の多くのストレスから私を解放してくれました。そして無駄と思ったトラック数は、今後のバンドレコーディングでとても貴重なリソースとなりました。
さて、これからバンドレコーディングに向けての準備です。
つづく